【30秒でわかる本記事のまとめ】
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HubSpotでは顧客とのメール履歴はすべて自動的に「コンタクト(顧客個人)」と関連付けて保存されます。つまり「Aさん」というコンタクト情報を見れば過去のメールのやり取りがわかるのです。他にも「メモ」という機能もあり、対面打ち合わせの議事録なども関連して保存することができます。
履歴がたまっていくことで商談やサポート対応のときも「どんなやり取りをしていたか」を後から振り返ることができます。HubSpotにはBreezeというAIがついているので、その顧客とのコミュニケーション履歴を簡単に要約することもできます。
しかし顧客とのコミュニケーションはすべてがメールで行われるわけではありません。今はZoomなどのオンライン会議やチャットでの連絡も一般的です。多くのオンライン会議はAIが自動議事録を作ってくれるのでそれをメモにコピペすれば済みます。
困るのがChatworkなどのチャットツールです。今はチャットも普及していて、顧客との軽易な会話はチャットで行うケースも多いでしょう。特に小規模事業者ではChatworkの採用率が高くなっています。
Chatworkでのコミュニケーションは簡単で便利なのですが、その内容はHubSpotに自動登録されません。これまでは重要な発言だけ手作業でメモにコピペしていました。これが地味にストレスだったのです。
そこでChatworkの投稿を自動的にHubSpotに取り込めないか調べてみました。残念ながらマーケットプレイスを探すと、SlackならHubSpotと高度な連携ができるのですが、Chatworkとの連携は見つかりません。
そこで次にiPaaS(複数のSaaSをノーコードで連携させるツール)でChatworkの投稿を自動的にHubSpotに取り込めないか、調べてみました。
まず、「Chatworkの投稿を自動的にHubSpotに取り込む」ということをもう少し細かく分解してみましょう。
このようなステップになります。このような処理ができるiPaaSを探します。
まずiPaaSの代表例であるZapierで試してみました。ZapierはChatworkもHubSpotも対応しているので簡単にできそうです。ところがChatworkを「トリガー」とすることができません。
HubSpotをトリガーとしてChatworkに通知する(例:新しい取引が作成されたらChatworkへ通知する)ことはできるのですが、それは僕が期待しているものではありません。Chatworkが投稿されたら、つまりChatworkをトリガーとした処理を作りたいのです。
Zapierはワークフローをつなげるだけで操作が簡単なので期待していたのですが、まさかの落とし穴でした。
次にYOOMを試してみます。YOOMでもChatworkもHubSpotも対応しているので連携できそうです。YOOMではワークフローのことをフローボットと呼びます。テンプレートも豊富にあるのでまずはそこから探してみます。
やっぱりほとんどはHubSpotでアクションがあった場合にChatworkへ通知する、というものばかり。でもその中に1つChatworkを起点とするテンプレートがありました。それは「Chatworkで特定条件のメッセージが投稿されたらHubSpotにコンタクトを作成する」というもの。このテンプレートを改修すればできそうです。(できました!)
まずは連携させるChatworkの「ルーム」を指定します。ルームとはSlackのチャンネルのようなもの。ルームにメンバーを招待してそこでチャットのやり取りを行います。ここはテンプレートのままで大丈夫。そんなに難しくありませんでした。
次に指定する「ルームID」を選びます。これはアカウント連携ができれば自分が登録しているルームがプルダウンで一覧されるので、そこから選べば自動的に選ぶことができます
抽出する内容として「メッセージID」「送信者」「メッセージ内容」「送信者のアカウントID」を選びます
次に特定ルームの投稿から内容を抽出します。ここもテンプレートのままで大丈夫です。
この文字列抽出にはYOOM経由でChatGPTを利用しています。無料プランで利用できるタスク(クレジットのようなもの)を多く消費するので注意が必要です。また、この処理は文字抽出が成功しても失敗してもタスク(クレジット)を消費します。
これはYOOMが外部のAI(ChatGPT)を利用しているので仕方ないことですが利用上限があるので注意が必要です。
最後にHubSpotの特定コンタクトにメモとしてChatwork投稿内容を保存します。ここが案外手こずりました。
最初の落とし穴はコンタクトID。間違えてアカウントIDを入れていたのでエラーが続きます。YOOMはノーコードiPaaSですがエラーメッセージはJSONで表記されます。正直エラーメッセージを見ても、なにが問題なのかわかりません。
「ノーコード=誰でも作れる」と考えているとエラーメッセージが出たときに手も足も出ないので注意が必要ですね。僕はエラーコードをGeminiに相談したり、YOOMサポートに相談したり、あちこちで情報を集めてなんとか解決できました。
日時もなかなか手こずりました。必須項目なのですが何を記入したらいいのかわかりません。YOOMはあまりナレッジやヘルプが充実していないので、ともかくあれこれ試す必要があったのがちょっとストレスでしたね。
ともあれ試行錯誤を繰り返してなんとか動くようになりました。
試行錯誤が必要でしたが、これでChatworkでのコミュニケーションも自動的にHubSpotにメモとして取り込めるようになりました。HubSpotが海外製品ということもあり、標準で連携できるのはSlackやWhatsAppのような海外チャット製品が中心です。
しかし日本(特に中小事業者層)ではChatworkの人気も高く、実際僕のクライアントでもChatworkを希望する人も多くいます。チャットは会話回数が多くなるので、それを全部コピペする手間もなくなり、だいぶ楽になりました。案外顧客の本音はメールよりチャットのようなカジュアルなコミュニケーションに現れるもの。Chatworkでの会話をメモとして保存できるのは助かっています。
ただし今回の連携は「特定ルーム」の投稿を「特定コンタクト」にメモとして保存するものです。つまりルームは1対1(または少人数)であるのが原則です。
多くの参加メンバーがアクティブに投稿するルームであっても、特定1人のコンタクトにすべての投稿が保存されてしまいます。そのような場合はSlackやTeamsなど別のチャットツールを選ぶほうが便利かもしれませんね。
投稿者ごとにHubSpotコンタクトを作成し、それぞれのコンタクトIDへ投稿をメモとして保存すればできそうですが、フローボットが複雑になるのであまりお勧めはしません。
中小企業(特に従業員20名以下)やひとり法人でもっとも貴重なリソースは人員です。せっかくCRMを導入するなら、できるだけ自動化をすすめて入力やコピペの時間は減らしたいですよね。
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