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立川観光コンベンション協会で郊外都市向け組織ワーケーション誘致の講演を行いました

作成者: 玉利 裕重|Dec 14, 2023 8:09:33 AM

立川観光コンベンション協会というところで「MICEとワーケーションによる郊外都市関係人口の創出」という講演を行いました。これは立川という郊外都市での関係人口創出をどう考えるか?という内容です。

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立川のような郊外都市のポテンシャルは高い

今回講演したのは東京都立川市、人口は約18万人です。八王子市(人口約58万人)や町田市(人口約43万人)と並ぶ400万人が暮らす多摩地区の中核都市です。

これは東京に暮らしていると当たり前に感じるかもしれませんが、多摩地区だけで静岡県よりも人口が多く、県別人口ランキングでもTop10に入る規模なんです。立川はその中でも産業的中核都市。人口こそ八王子や町田に劣りますが、国立や国分寺など周辺自治体を含めた「大立川圏」だけで下手な県庁所在地よりも大きな街です。

多摩地区のポテンシャルは急行一駅ごとに県庁所在地があるようなものです。当然産業的なポテンシャルは大きいエリアといえます。

一方で郊外都市の特徴を打ち出すのは難しい

そうはいっても立川にわざわざ出かけないよね...と考えるひとも多いのが実態です。飲食店や大規模ショッピングモールはありますが、多摩地区からは渋谷も銀座も1時間以内。わざわざ立川に行くのは周辺自治体住民に限られています。

そしてこの課題は立川に限らない、郊外都市全般の課題といえるでしょう。競馬場がある府中、サッカースタジアムがある調布など、なにか特徴のある施設がないと東京全体のなかでは埋没してしまいます。これは大宮や千葉や川崎など周辺県の郊外都市を含めても同じ課題があるといえます。

郊外都市は暮らす街であって出かける街ではないのです。

まずは関係人口創出から。小規模誘致がカギを握る

クライアントである立川観光コンベンション協会の目的はMICEなどの誘致です。MICEとは会議(Meeting)、報奨旅行(Incentive)、Convention & Exhibition(展示会)の略で、企業や業界が開催するビジネスイベント全般を指します。東京都が都心集中から分散させるために多摩地区でのMICE誘致を進めていて、立川はその中核都市のひとつになっています。つまりわざわざ立川に出かける理由を作るための団体なのです。なかなか難しい命題ですよね。

そこで僕が提案したのは「大規模MICEの誘致ではなく、小規模誘致と関係人口創出を進める」というものです。小規模なMICEというと企業の合宿研修などが挙げられます。

そしてこの小規模MICEとは実態としてグループワーケーションとほぼ重なるものになります。

グループワーケーションなら小規模誘致が可能

例えば企業の新人研修やオリエンテーション。数日間一箇所で集中し、研修や新人同士の交流を進めるものです。他にも幹部社員の合宿研修需要もあるでしょう。IT業界では開発合宿という数日間集中して開発を一気に進める活動も一般的です。

実際、僕が以前勤めていた会社でも戦略的重要顧客を囲い込む宿泊型セミナーイベントを立川で開催したことがあります。よく企業がお得意様を箱根や軽井沢で囲い込むセミナーイベントと同じようなものです。このとき立川を選んだ決め手となったのは「お得意様を招待できるラグジュアリーなホテル」と「名門ゴルフ場が近いこと」でした。(もちろんコスト的なメリットもありました)

このような小規模なグループワーケーション(MICE)ならば郊外都市でも充分誘致のチャンスがあると考えたのです。

小規模イベントは広く告知されない。どうやって認知してもらうか?

小規模なグループワーケーションを誘致するには主催者に立川という場所に興味を持ってもらう必要があります。主催者とは企業や業界団体のイベント企画部門です。お得意様向けセミナーイベントならばマーケティングや営業企画が相当します。新人研修なら人事部門であり、開発合宿なら開発部門長などです。

これら主催者に「立川ならセミナーや合宿ができそうだ」と認知してもらわなければ選ばれません。ではどうやって認知してもらえばいいのでしょうか?ひとつの企業や団体に閉じたイベントですからマスに「立川でこんなイベントやってます!」という告知はありません。

個人的な体験と交流(ひと)(関係人口化)が組織誘致につながる

まずは現地を体験してもらうことです。個人的な体験でも構いません。そして現地で興味深い人材と交流してもらい、リピーターになってもらうことです。

立川のような郊外都市にはひと通りなんでも揃っていますが、「立川でなければならない」理由がありません。八王子でも大宮でも川崎でも同じようなものは提供できます。幸い立川には奥多摩エリアというレジャーアクティビティを楽しめる地域が近くにあります。例えば奥多摩の自然を体験した帰りに立川の飲食店を楽しむ。そんな個人的体験が立川を記憶に残すことになるかもしれません。

キャンプファイヤーやBBQなどはチームビルディングの中でも人気があるコンテンツです。チームビルディングを伴うオリエンテーションや開発合宿向けのアジェンダを作ることができそうです。

もうひとつ、「あの人との交流が楽しかった」というのもリピーター作りには有効です。つまり、とんがったひとがいることが重要なのです。立川は地域起業家の多い街です。地域起業家はユニークな人が多いのでこれらの交流会も有効でしょう。例えば地域課題解決と絡めた合宿や研修も作れそうです。

郊外都市でも特徴を創ってグループワーケーション誘致はできる

今回の講演では郊外都市でのイベント開催経験やワーケーション誘致経験などを活かした内容をお伝えしました。

僕は関係人口創出には体験と交流(ひと)が重要だと考えています。これまでもいくつかの地域関係人口創出に携わってきましたが、いずれも体験と交流(ひと)を活用しています。郊外都市であっても特徴を創ることはできます。グループワーケーションや小規模MICE誘致など地域関係人口創出にご興味のあるかたはぜひTMRへご相談ください。

TMRの地域関係人口創出はこちらも参照ください。