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福岡県豊前市でワーケーション#1:リノベーションで地域活性化は今後のローカルビジネスのモデルになる

TMRは福岡県のワーケーションプログラムに参加しています

10月に福岡県豊前市というところへワーケーションで行ってきました。TMRは「福岡県 テレワーク移住体験・ワーケーション促進宣言」に参加していて豊前市のワーケーションプラン作成を担うことになったのでその一環での視察訪問です。

TMRってどんな会社なの?代表はどんな人なの? → よかったらこちらも参照ください

豊前市ってどんなところ?まずは行ってみることにした

実はお恥ずかしい話、このお仕事を受けるまで豊前市という場所を知りませんでした。豊前市のワーケーションプランを作ることになったので慌ててWeb情報などで調べてみたのですが定量的な情報だけではあまりイメージできません。

そこで、案ずるより産むが易し。まずは豊前市に行ってみることにしました。まずは福岡空港から地下鉄で博多駅へ。そこから豊前市の中心街、宇島駅へ向かいます。(実は後で知ったのですが豊前市に行くなら北九州空港を使って小倉駅から向かうと便利です)

博多駅から特急ソニックを使って約2時間弱。小倉駅からなら約1時間です。この距離感は僕が普段暮らしている八ヶ岳と近いですね。新宿駅から小淵沢駅までは特急あずさで約2時間です。なんとなく大都市からの距離感で街の規模も想像できます。電車の本数が1時間に2〜3本、特急が1時間に1本というのもほぼ小淵沢駅と同じ程度です。

宇島駅は想像していたより都会だった

到着した宇島駅は想像していたよりも都会でした。お迎えに来て頂いた豊前市役所の人にそれを伝えたところ「ホントですかあ?」と苦笑ぎみです。でも特急停車駅だしロータリーや商店があって普通に暮らしやすそうな街でした。まあ比較対象が小淵沢駅ですからどっちもどっち(立派な田舎)なんですけどね。

豊前市はリノベーションで街を活性化させようとしている

豊前市には自然や文化など魅力的な特徴がたくさんあるのですが、それはゆっくり別の記事で紹介するとして、今回はリノベーションについて話をしていきます。今はどこの地方都市でも同じだと思いますが、人口減少などの影響で空き家・空き店舗が増えています。これを空き家のままシャッター商店街としていくか?再利用して新しい価値を生み出していくか?これって今後各地域での共通課題になると思います。

奇しくも今回紹介してもらった施設は全てリノベーションによるものでした。きっと人口も多くない(約2.3万人)し財源も限られていると思いますが、今持っている資源を再利用して街の活性化を進めているのは素敵です。

元印刷工場をリノベしたコワーキングスペース「ZIGZAG」

まず訪れたのは宇島駅から近いコワーキングスペース「ZIGZAG」。元印刷工場をリノベーションしています。1Fはイベントスペースになっていて時にはライブハウスとしても利用されるんだとか。結構広いのでちょっとしたパーティなんかもできそうです。

他にもお仕事パレットという主に地域で仕事を生み出す交流施設も入っています。2Fがコワーキングスペースになっていて、地域おこし協力隊や観光協会などが普段から仕事場として使っているので常に人の気配があって仕事しやすいスペースです。個室エリアもあって福岡県の企業のサテライトオフィスとしても使われています。

新たな交流の場を目指す「求菩提茶屋」

続いて訪問したのは「求菩提茶屋」。豊前市の観光地でもある求菩提山の麓にある施設です。今はちょうどリノベーションの最中で内装やテラス席などが修繕を待っている状態でした。豊前市に移住してきた観光協会のかたがカフェとして開業する予定でいろんなスイーツメニュー作りに取り組んでいました。

まだリノベーション中なのでどうなっていくかわかりませんが、「サウナテントも作ろう(目の前の川に飛び込める)」、「1組限定のグランピング施設も作っちゃおう」といったアイデアが次々と出てきて行政も観光協会も楽しみながらリノベーションを進めている姿が素敵です。

他にも廃校をリノベーションしたカフェ&工房も

他にも民間が行っているリノベーションとして廃校となった小学校を利用したカフェ&工房もありました。ここには「大きな椅子」というアートモニュメントがあって、その名の通り大きな椅子が校庭に立っています。

豊前市の取組みは他の地域でも参考になるはず

これらの施設はいずれも立派な取組みですが、必ずしも豊前市独自のものではありません。正直なところZIGZAGも求菩提茶屋もそれだけで一発逆転満塁ホームランとして他の都市から人を集める目玉となることはないでしょう。(テントサウナやグランピング施設も珍しくはないですからね)

でも地域の人が自ら楽しんで、今持っている資源の再活用をしようとしている。そのことが大事なんだと思います。特にコワーキングスペースは地域の人が普段集まって使うことが活性化のキモです。地域の人が自ら楽しんで利用している施設は必ず地域の核になるでしょう(逆にいえば立派な器だけ作っても地域の利用が低い施設はおもしろくならないものです。)

マイクロツーリズムという文脈からも豊前市民や近隣自治体からの利用者を集めるのが継続性の観点からも大事なのだと思います。豊前市はともかく行政や観光協会など地域の人が楽しみながら活性化に取り組んでいる姿が印象的でした。

予算も施設も限られている。でも今ある資源を再利用して活性化していく。そして自らが楽しみながら利用していく。この豊前市のリノベーション文化は他の人口減少に苦しむ地域でも参考になるだろうな、と感じました。

TMRは地域関係人口創出を目指します

TMRでは八ヶ岳エリアを中心に「新しい働き方。暮らし方」による地域関係人口創出に取り組んでいます。ワーケーションの誘致や地域起業の促進など。地域関係人口創出を目指す団体・自治体の方のご相談や講演も承っています。

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