合同会社TMRはMA・CRM製品であるHubSpotのパートナー(Solution...
HubSpot CMSでホームページをリニューアルしました
このたび企業ホームページをリニューアルしました。これまではWordPressを使っていたのですがHubSpot CMSへの移行です。実はこれまでもHubSpotはCRM(カスタマーリレーションマネジメント)として利用していてWordPressプラグインを利用して連携していました。WordPressはブログ作成ツールとしてもっとも人気の高いツールですので今回の移行はちょっと悩んだ末の結論です。
TMRってどんな会社なの?代表はどんな人なの? → よかったらこちらも参照ください
HubSpot CMSを選んだ理由は中小企業に適したCRMだから
HubSpotはCMS(コンテンツ管理システム)というよりもCRMやMA(マーケティングオートメーション)として人気のツールです。これらは別々のツールを利用する企業も多いでしょう。ですがHubSpotなら1つのツールでマーケティングから営業、サポートまで一貫することができます。無料版でもほとんどの機能を利用できますし有料版でもStarterなら中小企業でも負担にならない程度の金額です。
僕は今後中小企業向けDXコンサルティングを進める上でHubSpotは肝となるツールのひとつと考えています。人手が限られる中小企業こそ集客や営業の自動化は効果を発揮するはずです。そのためにもHubSpot CMSを使ったホームページを運用しておきたいと思っていました。
それならば自社のホームページで利用すればよい。それはそうなんですがホームページの移行にはDNS設定などインフラに近い部分も変更しなくてはならないのでちょっと手間なのです。とはいえ実際にやってみたところDNS設定もIPアドレスのコピペだけなので簡単でした。
実際にHubSpot CMSでホームページを作ってわかったこと
実際にHubSpot CMSでホームページを作ってみて「ゼロから作るなら簡単だな」という印象を受けました。WordPressと操作性が違うので少しとまどう部分もありましたが慣れれば簡単です。WordPressの経験がない人にはむしろHubSpot CMSの方が簡単に感じるかもしれません。
HubSpot CMSのメリット
HubSpot CMSのメリットを整理すると以下の3つになるでしょう。
- 初心者やITに詳しくない人にもわかりやすい操作性
- Canvaが組み込まれていて画像作成が簡単
- SEOやアクセス分析ツールが標準で組み込まれている
HubSpot CMSはテンプレートを選んだら必要なモジュールをドラッグ&ドロップするだけでページ作成できます。この操作性も初心者には便利でしょう。初心者やITに詳しくない人にとって操作性がよいというのは大きなメリットです。
機能制限はあるもののCanvaが組み込まれているのも便利です。Canvaは簡単にデザインできるツールでサムネイルやランディングページやメルマガのヘッダーを簡単に作ることができます。これで画像作成や編集は大幅に簡単にできるようになります。
同様にSEO対策やアクセス分析が簡単にできるのも大きなメリットといえるでしょう。これら分析にはGoogle AnalyticsやSearch Console、WordPressプラグインなどを組み合わせていく必要があります。アフィリエイトで稼ぐブログ運営ならともかく、企業ホームページ運営でこれらを細かく管理していくのは難しいものです。ましては人手が限られる中小企業では大変なことでしょう。
HubSpot CMSなら標準機能である程度の分析が可能です。企業ホームページならばこの範囲で十分なのではないでしょうか?少なくとも複数のツールを使いこなすよりは簡単に分析ができます。
HubSpot CMSのデメリット
一方でHubSpot CMSを使ってみて気になった点もありました。
- WordPressと比べて思ったより表現の幅が限られる
- アフィリエイトや広告(AdSenseなど)は設定できない
- ゼロから作るのでなく移行する場合の注意点が多い
これは操作が簡単ということの裏返しなのですが思ったよりやれる表現が限られるなあと感じました。また無料版やStarterの機能制限もあって思ったようなページを作れないのはフラストレーションでした。テンプレートを埋めるだけでそこそこのホームページが作れるツールだと割り切る必要があるでしょう。
具体的にはRSSフィードが使えない(Professional以上で可能)、サイト内人気記事表示などのウィジットがない、ブログのコメントをOFFにできない、一部ではフォントが固定される、などです。WordPressならプラグインでどんどん便利にできるので凝ったホームページを作りたい人には物足りなく感じるかもしれません。
カスタムHTMLの埋め込みができないのでアフィリエイトや広告(AdSense)での収入もほしい、というメディアにも向きません。
WordPressからHubSpot CMSへの移行は注意点も多い
HubSpot CMSでゼロからホームページを作るのは(デザイン上の制約を受け入れれば)簡単です。ですが、すでにホームページがあって移行する場合は注意が必要です。
下書き作成して移行する際は注意が必要
下書きでホームページサイトを作っておいて一気に旧サイトから移行する場合、まずはHubSpotにホストされるランダムな仮URLが発行されます。サイト内リンクなども確認したいでしょうからまずはこのランダムURLをテストサイトとして利用します。
この内容で良い、と判断したらDNSに変更を行います。利用したいドメインでHubSpotで作成したページを公開します。具体的にはCNAMEを利用してドメインとHubSpot制作ページを紐づけることになります。これを行うと旧サイトにはアクセスできなくなりますので注意してください。
既存サイトのWordPress記事はあらかじめエクスポートしておく
ドメインをHubSpotに連携させると既存WordPressにはアクセスできなくなります。既存ホームページのブログ記事を新しいホームページでも利用したい場合はあらかじめWordPressで記事をXMLでエクスポートしておきましょう。※実は今回旧ホームページをエクスポートしていなかったので記事が消失してしまいました。
パーマリンクが変わることでSEOが影響を受けることも
HubSpot CMSではブログ記事はドメイン名/news/記事名というパーマリンクが設定されます(Professional以上ではリンク名の変更が可能)。また他のページもドメイン名/ページ名が原則です。WordPressの場合パーマリンクの設定が柔軟なので投稿年月などをパーマリンクに含める人も多いと思います。
WordPressで作成したパーマリンクとは異なるので気をつけないとサイト内リンク切れが発生することもあり得ます。
目的がはっきりしていればHubSpotは便利
このように移行でちょっと失敗も経験したHubSpot CMSですがCRMをメインに考えるならばやはり便利なツールです。特にIT投資体力が限られる中小企業ではかなり有効なツールとなりそうです。
WordPressとHubSpot CMSの使い分けポイントはここ
今回会社のホームページ(https://tmr-llc.jp)はHubSpot CMSに移行しましたが弊社で運営しているブログサイト・ヤツナビ(https://yatsunavi.jp)は引き続きWordPressを利用しようと思っています。やはりブログサイトはデザインの自由度が高い方がやりやすいですし、すでに200以上の記事があるので移行も正直難しいのです。(Professional以上を契約すれば移行もできそうですが金額がネック)
これまで両方のツールを使ってみて感じた使い分けの判断基準を整理しておきます。
こんなケースはWordPressがおすすめ!
WordPressの魅力はなんといってもデザインの自由度が高い点です。以下のケースではWordPressをお勧めします。
- テーマやプラグインを利用して自分の望むデザインでサイトを作りたい(細かいデザイン自由度がほしい)
- アフィリエイト収入を期待しているブログサイトの構築(カスタムHTMLを埋め込みたい。細かいアクセス分析やSEO対策を行いたい)
- すでにWordPress上に数多くの記事がありブログのアクセス数も高い(プラットホーム移行に手間とコストがかかる。パーマリンクが変わるなどのリスクが高い)
WordPressでサイトを構築し、HubSpotと連携する(フォームやメルマガなど)ことも現実的な選択肢です
こんなケースはHubSpot CMSがおすすめ!
一方HubSpot CMSの魅力はページ作成が簡単である点です。以下のケースではHubSpot CMSをお勧めします。
- HubSpot CMSのテーマ、テンプレートの範囲で表現は十分である(テンプレートで簡単に構築したい)
- 自社コンテンツ販売や営業ファネル構築が目的でありアフィリエイトは行わない(CRMに重きをおいている。簡便なアクセス分析やSEO対策で十分)
- 比較的記事が少なくゼロからホームページを作成する(またはそれに近い)状態
これからもWordPressとHubSpot各々を使ったTipsもお届けしていこうと思います。
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