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DXとはITを活用したビジネスプロセス・イノベーション

DXとは単にITツールを導入すればよいものではありません。DXはデジタル・トランスフォーメーションの略、デジタル(IT)を活用してトランスフォーム(変革)することを指します。つまりこれはイノベーションの一つなのです。

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DXとはITツールの導入だけではない

世の中には陳腐なDXが広く出回っています。まるで特定のITツールを導入すればそれでDXが進むかのような宣伝もあります。ですがDXとはデジタルを活用してトランスフォーメーション(変革)を生み出すこと。つまりITを活用したビジネスプロセス・イノベーションなのです。(ビジネスプロセス・イノベーションなどイノベーションについて知りたい方はこちらの記事も参照してください)

Digitize(デジタル化)とDigitalize(デジタル活用)を考える

DX(デジタル・トランスフォーメーション)はデジタル(IT)を活用します。その前提には2つのデジタル化のステップがあります。実は多くの組織では最初のDigitize(デジタル化)で止まっていることが多いのです。そしてその理由はデジタル化の目的を深く考えていないことに起因します。

Digitize(デジタル化)とは従来のアナログをデジタル化すること

これは媒体や手段をアナログからデジタルに置き換えることです。わかりやすい例としてカメラからデジカメへの変化を考えてみましょう。従来写真はフィルムに光学的に保存されていました。いわゆるアナログ情報です。これをデジタルデータとしてメモリーに保存するようになったのがデジカメですよね。

他にも紙の書類をPDFファイルとして保存する、というのもデジタル化です。従来は捺印が必要でしたがこれも今では電子署名で置き換えることができるようになりましたね。直接対面で会議をしていたのをZoomで置き換えるのもデジタル化です。

世の中には電子署名やZoomを導入することがDXだと伝える宣伝もあります。ですがこれらは媒体や手段をデジタルに変えるだけであり、なんら変革はもたらしません。

Zoomを使って会議をしても社内会議の内容が変わらないのであれば大きな変化は得られません。(場所の制約がなくなるだけでも大きな変化とも言えますが会議の生産性や品質が変わるものではありませんね)

Digitalize(デジタル活用)とは従来のやり方を改めること

媒体や手段をデジタル化するだけでなく、従来のやり方を改めることがDigitalize(デジタル活用)です。

例えばZoomを導入して営業活動をリモートで進めるように改める。これはDigitalize(デジタル活用)です。直接訪問からZoom面談に変更すれば移動時間を減らせるのでアポ件数を増やすことができます。また出張せずとも全国の顧客を対応することができます。

リモートでの営業ならば提案資料の品質が重要になってきます。資料を共通化したり改善を進めることでマーケティングの品質も高めることができるようになります。

このようにデジタルを活用して従来のやり方を改めることができます。紙をPDF化するだけならば媒体の置き換えですが、これにより書類の改ざん防止が可能になります。タグ付けを工夫したり文書管理ツールと組み合わせれば検索性も改善できます。このように媒体を置き換えるだけでなくデジタルならではの価値を得るのがデジタル活用です。

電子署名も契約の手間を軽減し契約プロセスでの離脱を防ぐ(成約率を高める)のが価値です。ところが電子署名を導入しても従来の契約書テンプレートをそのまま流用し、捨印まで電子署名で捺印させる会社もあります。そこはフリーランスのITコンサルタントなどを紹介する人材マッチングサービスでした。サービス登録を考えていたのですがあまりに酷いユーザー体験(UX)だったのでそっと登録を止めてしまいました

このようにデジタル化とデジタル活用では同じツールを使っていても得られる効果が段違いに変わってくるのです。

DXで大事なのはD(Digital)よりX(Transformation)

デジタル活用まで進んだら、いよいよDXを目指します。DXとはD(Digital)に意味があるのではありません。X(Transformation)、つまり変革に意味があるのです。重要なのはデジタルを活用してビジネスを変革することです。

デジタル活用の段階ではまだ業務プロセスが変革されただけ。これをビジネス、事業の目線まで高めるのがDXです。

例えばZoomを利用して従来は全国の顧客対応するために各支店に分散しなくてはならなかった営業をインサイドセールスに改め一箇所に集約することができます。もしくは逆に全国どこにいても顧客対応ができるので地方の人材を採用することもできます。必要な人員数や支店の数など事業レベルでインパクトが生まれます。

Zoomという同じツールの導入であってもデジタル化、デジタル活用とDXでは得られる効果が異なることがわかりますね。

さらにCRMを導入すればマーケティングと営業そしてサポートまでの顧客接点を一貫化、自動化することも可能です。Webやメールマガジンを活用してマーケティング資料で最初のアポを獲得し、アポに対して営業を仕掛ければ営業効率をさらに高めることができます。また問い合わせの多いものをサポート情報として管理したり、それを提案資料の改善に利用することもできるようになります。(TMRではHubSpotを利用した顧客接点の自動化コンサルティングを提供しています。こちらの記事も参照してください)

ただしこのCRMも旧態依然の営業体制でITツールを導入するだけでは効果は限られます。単に営業日報をCRM入力に置き換えるだけでは効果はDigilize(デジタル化)に留まってしまうのです。

このようにデジタルに置き換えるだけでなく、ビジネスプロセスの変革まで考えるのがDXなのです。

DXはITを活用したビジネスプロセス・イノベーションのこと

ビジネスプロセスを変革することをビジネスプロセス・イノベーションと呼びます。(ビジネスプロセス・イノベーションなどイノベーションについて知りたい方はこちらの記事も参照してください)

ビジネスプロセス・イノベーションは単なるコスト削減(守り)の改善ではありません。事業における「攻め」のプロセス変革です。DXとはこれをデジタル(IT)を活用して行うものを指します。

なのでDXで一番重要なのは変革の目的です。営業のアポ件数を増やすだけならばDX(変革)とは呼びません。マーケティングやサポートを含めた顧客接点全体の変革まで意識して初めてDXと呼べるものなのです。

あなたの事業を伸ばす(攻め)ためにはどこを変革していきますか?まずはそれを考えましょう。

ITはビジネスプロセス実践を担保するツールとなる

ここまで説明したようにDXの本質はITツールの導入ではありません。事業を変革させることであり、ITは変革の道具にすぎません。ではなぜITを活用するのでしょうか?

それはITツールを利用することで確実なプロセス実践が担保されるからです。どんなに斬新なプロセスでも実践できなければ意味がありません。「攻め」のプロセス変革が確実に実践できること、それこそがDXにおけるITの価値なのです。(つまり「攻め」としての目的の明確化が何よりも重要なのです)

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